イケメンルーキーに恋をした
第4章

眩しい笑顔



どこまでも続く青空はとても近く感じて、重そうな入道雲が今にも落ちてきそうだ。


朝から体育館に集まった全校生徒が、体中に汗を滲ませながら長い校長の話しに耳を傾けている。


今日は、終業式だ。


あたしもクラスの列の後方に並び、時々手で顔を仰ぎながら早く終わるように願う。


校長は毎回毎回同じような言葉を繰り返すから、次に言いそうなことは大体わかってしまう。


多分、ここにいる人殆どうがそうだと思うけど……。


暑さで集中力の切れたあたしは、キョロキョロと周りを見渡した。


パッと目に入って来たのは……田尾くん。


1年生は少し離れてるからよくは見えないけれど、列の隙間から田尾くんが体を動かす度に少しだけ見える。


田尾くんは何度も何度も体の重心を変え、たまに話しかけてきた男子生徒と話をしていた。


顔を歪めたり、首をグルッと回したり、あくびをしたり、友達の言葉に一瞬笑ったり……。





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