イケメンルーキーに恋をした


田尾くんと日野先輩は一言も会話をしないまま初日を終えてしまったけれど、練習内容としてはとても充実していたと思う。


体をフルに動かした部員達は、ヘトヘトの様子でかなりお腹をすかせていた。


それぞれ大浴場でスッキリ体を洗った後、食堂に集まり始め一気に食堂が大混雑。


あたしもさおりとまだ髪が濡れたまま、肩にタオルを掛けて食堂に向かい、入り口でおぼんを取りカレーをおばさんから受け取り席を探す。


今日の夕飯は、カレーに魚定食に、からげ定食だ。


「あー、もうヘトヘト動けない」


席についた途端、椅子に全体重を預けたさおりが天井を仰いで苦しそうに喉から声を出した。


「お疲れ。今日は男女共にハードだったね」


あたしはお疲れのさおりに近くにあった水を注いであげる。





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