イケメンルーキーに恋をした
「先輩、何時までっすか?」
「一応11時半の予定だけど?」
「ふーん。それまでずっと売りっぱなしっすか?」
「うん。なんで?」
あたしが聞くと、田尾くんは肩をすくませ「別に?」と軽く答え校舎に向かって去って行った。
何なんだ。
何しに来たわけ?
あたしが作ったたこ焼きを食べたくなくて、わざわざ交代の時間を聞きに来たの?
なんて後輩だ!!!!
「田尾くん、なんて?」
急に後ろからさおりが現れ、あたしはビックリして肩を上げた。
「びっくりした……。あれ?岩石先輩のとこ行くんじゃないの?」
あたしが驚いて一気に上がった心拍数を抑える為に深く息を吐くと、さおりはあたしの肩に後ろから顎を乗せて話し出した。