イケメンルーキーに恋をした


「今から行くよ~。その前に美海の様子が気になって来てみただけ~」


さおりが話す度に顎が動いてくすぐったい。


「なに?さおりもあたしが作るたこ焼きが心配なの?」


「え?そんなこと別に言ってないけど、美海、料理出来ないでしょ?」


そう言って、さおりが眉を下げて笑う。


「で、できないけど、クラスのみんなのを、少し手伝うだけだけから、大丈夫でしょ?」


あたしは口を尖らせて言う。


さおりは楽しそうにケラケラ笑って、テントから出て行った。


「じゃね、交代の時間に来るから」


「うん。岩石先輩と楽しんでね!!」


「美海は、容器を渡すだけにしなよ!!」


まだ笑いながら手を振って、走って行く。


「少しくらいは作れるよ!!」


あたしが叫ぶと、テントの中で準備中のクラスメイトがクスクスと笑いだした。


もう!!

みんなして何なの?


酷過ぎる!!




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