イケメンルーキーに恋をした
今日、先輩に伝える?
先延ばしにするより、早めにしたほうがいいよね……?
「昨日、先輩にプレゼント渡せた?」
「えッ!?」
触れたくない話題になり、あたしは椅子から落ちそうになるくらいの反応をしてしまった。
「あ、ああ……うん。わ、渡したよ」
激しく目を泳がせて、椅子からズレたお尻を元の位置に戻す。
「さ、さおりは?」
チラリとさおりに目をやると、あたしの席の隣に腰かけてニッコリ笑って答えた。
「渡したよ」
「そ、そっか。よかった、安心した。さおりがタイミング見つけられなくて渡せてなかったらどうしようって心配してたの」
早口で言葉を続ける。
心配していたのは本当だ。
だけど、出来るだけこの話題を終わらせたくて、さおりに話す余裕を与えないスピードで話した。