イケメンルーキーに恋をした
土日も憂鬱で、月曜日が来るのが怖かった。
だけどあたしは、休むことなく学校に行った。
部活には行けなくても、学校を休んでしまったら、さおりに悪い気がしたから。
あたしがさおりを避けてしまったら、ずっとここで立ち止まったままだ。
どうにかして、前進しなくちゃ……。
「……あ」
昼休み、ひとりでお弁当を食べ終わった後にトイレで時間を潰していた。
何をするわけでもなく、ただ、ひたすら時間が過ぎるのを待つ。
鏡の前で自分の険しい表情を眺めていたら、さおりが暗い表情でトイレに入って来たんだ。
鏡越しにさおりと目が合って、思わず顔ごと伏せた。
さおりも、あたしの背後で立ち止まったまま。
廊下から賑やかな生徒の声が聞こえてくる。
どうしよう……。
さおりとふたりっきりだ……。