イケメンルーキーに恋をした


もう、何日目だろう……。


部活を休んでる日……。


ただ時間だけが進んでいき、もう11月に入ってしまった。


急に寒くなりだし、吐く息が少しだけ白くなる。


冬の高い空にはグレーの雲が薄ら浮かんでいて、最近あまり天気がよくない。


日が出れば少しは温かいのに、太陽が冬眠準備でもしているかのように雲に隠れている。


あたし、このままマネージャーやめさせられたりして……。


何も言わず休んでるんだから、そうなっても当然だよね……。


「……ッ!?」


放課後、トボトボと靴箱から出ようとしたら、2年の靴箱の入り口に田尾くんが寄り掛かってこちらをクールな目つきで見ていた。


ジャケットの中のシャツを着崩し、白シャツのボタンを第2ボタンまであけている。


両手をポケットに突っ込み、肩にスクールバックを下げていて、あたしを見つけた田尾くんは大きく息を吐きながら体を起こした。


あたしは、目を泳がせながら俯く。



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