イケメンルーキーに恋をした
最終章

繋がるマフラー



気づけば、今年は秋が来なかった気がする。


暑い日が続いていたかと思ったら、急に寒くなり始めた。


10月と11月の気温って、こんなにも違ったっけ?


それとも、この1カ月の間に色々なことがあり過ぎて、実感するヒマがなかった?


どちらにしても、また平和な時間が戻って来たことが、幸せでならない。


あたしは、きちんと岩石先輩に返事をした。


先輩は、あたしに返事をするなと言ったけれど、勇気を出して伝えてくれた人に対してごまかすように話を流すのは、よくないと思ったから。


元々あたしの気持ちに気づいていた先輩は、やっぱり落ちこんだ表情を見せたけれど、すぐに気持ちを切り替えていた。


断ったからには、次は自分の気持ちに正直になれって。


今度勝負を掛けるのは、あたしの方だって言われたけど……。


勝負か……。


もう、怖いって言って逃げてもいられないよね……。


先輩もさおりも、それぞれ勝負をかけた。


うん!


次はあたしの番!


頑張らなきゃ。




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