イケメンルーキーに恋をした
「ところで、どうなったの?あんた達。そこはきちんとあたしに報告すべきだと思うけど?」
……やっぱり、そう来たか。
「あ、はい。報告いたします。この度あたし達はめでたく」
「付き合うことになりました」
突然背後から声が聞こえ、あたし達は目を丸めて勢いよく振り返った。
そこにいたのは……。
「た、田尾くん!!」
あたしは驚きすぎて、椅子からガタガタとずれ落ちる。
さおりは、あたしと田尾くんを交互に見て、ムフっと表情を緩めた。
「お!! 手袋まで貰ったんすか?ほら、やっぱり先輩は赤だ」
「う、うん……」
この照れ、どうしたらいい?
落ち着かなくて、必要以上に前髪を触ってしまう。
「何照れてんのよ~。もう彼氏彼女なんでしょ~?」
彼氏彼女!?
さおりに言われて、カァっと頬が熱を持った。
田尾くんも少し照れているのか、首を捻りながら首の後ろをかく。