イケメンルーキーに恋をした
またバスケを……?
やっぱり!! 田尾くんはバスケ部だったんだ!!
「今、俺もその話を田尾にしてたんだけどな~? もう一度バスケをやったらどうかって」
先生、田尾くんの存在を知ってたんだ……。
それなのに、なんで今まで田尾くんの名前をあたし達の前で出さなかったの?
あたし達は、つい最近田尾くんの存在を知ったっていうのに……。
「そうだよ、蓮!! あんたはバスケをやるべきだって!! もったいないよ!! 一体今まで何のために……」
「姉ちゃん、もういいよ。それ以上、何もしゃべらんで」
「「ね、姉ちゃん!?」」
あたしと先輩を含め、みんなの驚く声が重なった。
確かに、さっき先生がこの女性を”田尾“と呼んだけど……。
え? 本当に、兄弟?
あたし達が大声で驚いたので、女性がグッと目を丸めた。
「……え? あ、うん、そう。ああ、そう言えば自己紹介がまだだったよね?」
女性はお茶目に舌を出し肩をすくめた。
「田尾 蓮の姉の、麗美(レイミ)です」