イケメンルーキーに恋をした
「……はい」
「じゃあ、やるしかないじゃん。好きならやれよ。俺も、好きなバスケに関われて幸せなんだから」
ああ……。
もう……。涙が止まらない。
日高先輩の、後輩を思う想いと。
田尾くんの、先輩への想いは、同じものだった。
温かくて、優しくて……。とても素敵な想い。
眩しく輝くオレンジ色の夕日が、ふたりの心の温かさに重なる。
あたしが鼻をすすると、岩石先輩が、口角をキュッと上に上げてあたしを覗き込んできた。
涙で滲む目で見上げると、西日が眩しくて先輩の顔は半分影になっている。
涙顔を見られたくなくて顔を伏せると、先輩はあたしの頭を引きよせポンポンと撫でてくれた。
何だろう……。
幸せすぎて、涙が止まらない。
田尾くんと日高先輩の心が素敵過ぎて、幸せが胸から溢れてくる。