続・捕らわれ姫




「ねぇ先生、」


「なんですか? 小池さん」


「先生は彼女いるの?」


「それをあなたが知ることに、どんな意味があるのですか?」


「えぇーっ 教えてよぉ!」




甘えるような声。


後ろを向いてるから分からないけど。

きっと、先生の白衣を掴んで上目遣いに見上げてるはず(何度も見たから間違いない)




「“教えて下さい”でしょう?

 教えませんけど」


「ケチ!」


「それよりも、もっと大事な事をあなたに教えたいです」


「え! 何なに?!」



先生の言葉にさっきまでの猫声が年相応の声に変化した。



大変、面白くない。



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