続・捕らわれ姫




「……っていうかぁ!

 あの子なんなの?
 毎日掃除しに来てない?!」



彼女からしたら、私は邪魔者らしい。




「ああ、彼女は…」



私をチラリと見る先生に、途端にドクドクと心臓が暴れ出す。




『彼女は…』の続きは…?


私は、先生の何?





棚を拭く手が少しだけ震える。


先生……いくらなんでも言わないよね…?

そんな事したら……先生やめなくちゃいけないよ?



だから…―――




「彼女は生物係りで、準備室の掃除をお願いしたんです」


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