続・捕らわれ姫





なのに―――…



「や…っ」



腕を掴まれてしまい、咄嗟に振り払う。


その拍子に、プリントが数枚、足元に落ちた。




「放して下さい…っ」



振り払うにも、掴む力が強すぎて、腕が痛くなる。



ガタガタッ



ドアにぶつかり、逃げようとする私を力一杯壁に押しつける先生。


私の両腕を掴み、見下ろす。





「……放して下さい」

「何故逃げるの?」

「逃げてません」

「なら、何故泣いてるのか教えて」



俯く私のすぐ目の前に、先生の顔がある。


先生の甘い声が、今は低く刺々しい。


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