続・捕らわれ姫








「そろそろ授業に戻りましょうか」



言われて、ゆっくりと私から離れていく先生。


私もそれにあわせて離れた。




「我が儘言ってすみませんでした。

 教室に戻ります」



言って小さくお辞儀をした私に、それ以上先生は何も言わなかった。






―――大丈夫。



少しだけだけど、充電できた。


先生が触れてくれた。それだけで……




「……幸せだもん…」



そう、言い聞かせて―――…





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