イケメン幼なじみに愛されて
◇俺様くん
「……翔太?」
いきなり響いた女の子の声に、ゆっくりと振り向いた。
「やっぱり翔太だ!」
そこにいたのは……
「……茉莉……」
この前翔太と歩いていた女の子だった。
「お母さんのお見舞い?」
「あぁ……」
「うちもさ~あの人に呼ばれてさ~
まったく忘れ物届けるなんてめんどくさいっての」
私のことを一度も見ずに、翔太だけを見て近づいて来る。
私たちの目の前まできて、ようやく私と目があった。
派手な髪色に、化粧の施されたキレイな顔。
モデルかと思うスタイルのよさ。
間違いなく、あの時の子だ。