イケメン幼なじみに愛されて


小さい頃の記憶が蘇ってきた。




だだをこねて連れてきてもらったこともあったなぁ……。



遊園地につくと、翔太と私は目を輝かして走っていた。


最初はどれにするっ?って手を繋いで。




転ぶから走らないでってお母さんから言われても聞かなかった。


二人して転んだ時は、泣きながらおかしくて笑ってた。

もうっ……って呆れられながらお母さんに立たせてもらって。

それを見てお父さんが笑ってた。




みんな笑ってて。


翔太のお母さんもお父さんも。

翔太も、私も。



そんな時間が、好きだった。


すごく幸せだった。




でも……気づいたら、そんな時間は無くなってしまっていた。




私のお父さんは仕事で海外へ行ってしまったし、
翔太のお父さんも……。





だから、ここに来るのは本当に久しぶりだった。

ここに来ると、あの時を思い出す。




みんな笑ってた、あの時をーー。
< 166 / 184 >

この作品をシェア

pagetop