イケメン幼なじみに愛されて
小さい頃の記憶が蘇ってきた。
だだをこねて連れてきてもらったこともあったなぁ……。
遊園地につくと、翔太と私は目を輝かして走っていた。
最初はどれにするっ?って手を繋いで。
転ぶから走らないでってお母さんから言われても聞かなかった。
二人して転んだ時は、泣きながらおかしくて笑ってた。
もうっ……って呆れられながらお母さんに立たせてもらって。
それを見てお父さんが笑ってた。
みんな笑ってて。
翔太のお母さんもお父さんも。
翔太も、私も。
そんな時間が、好きだった。
すごく幸せだった。
でも……気づいたら、そんな時間は無くなってしまっていた。
私のお父さんは仕事で海外へ行ってしまったし、
翔太のお父さんも……。
だから、ここに来るのは本当に久しぶりだった。
ここに来ると、あの時を思い出す。
みんな笑ってた、あの時をーー。