イケメン幼なじみに愛されて


………今、翔太に、あーん………された……?



爆発寸前の頭で一生懸命考える。

いまいち状況を理解できていない。



「うまいだろ?」




ニッと怪しく笑う翔太ですべてを察した。



「…………」




楽しそうな翔太をよそに、何も答えられずにいた。



まだ、チョコレートの甘みと、苦味が口の中に残ってる。



……大げさかもしれないけど……。


私にとっては、はじめてのキス。


もちろん、本物のキスってわけじゃないけど……。



それでも、彼氏はいたことないし、男子とも関わらない私にとっては
大きなことだった。



それがいくら幼なじみ、だって……。
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