tender spring
「あ、これ…」
それは、俺のバイクの鍵についているのとよく似た、ブッサイクなうさぎだった。
前のはもう薄くなってしまったけど一応ピンクだった。今回のは水色。
「あげるって約束したでしょ?」
「いや、まさかほんとにくれるとは…」
「あたしも、またこのブサイクうさぎがおまけに付くなんて思ってなかったよ。」
なんて、ニコニコ笑ってそれを俺に渡した。
確かに、こんなブサイクうさぎを好んで貰おうだなんて思うやつはそうそういないだろう。
だけど、俺は受けとる。
「ブサイクさが増してますね」
「ほんと、ピンクが可愛く見えるよね」