Strong in the wind!
「まさかお前、寮の奴等に襲われるかもとか変な妄想抱いてんのか?」



人を小馬鹿にしたように笑う充さん。

但しイケメンのガチホモだから許すけどね!


「違いますよー。私、あの寮には女性フェロモンを蒔きたくないんです」


「あ?」「は?」


おお、さすがラブラブカップル、息がピッタリじゃないか。


「だからあの寮に、もし充さん達以外にもカップルがいたら、女っ気って邪魔じゃないですか?私は皆さんにとってはそういう存在として見られたくないんです。む、し、ろ、私が!見たいんです。皆さんのピンクな生活を」



「……理解できるか?」

「うーん、ちょっと無理、かな。僕が今まで見てきた女の人って皆、大人しく見えても《自分が女性で有ること》は、少なからず主張してきたし……」

「だな。紫野に香水臭ぇの付けてきた馬鹿女も居たしな」

「あ、それ私無理です。てゆか、絶対にやりたくありませんっ!!」



私が断固としてその意志を二人に告げると、何故か沈黙が訪れた。



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