Strong in the wind!
「紗凪ちゃんが考えてる事、当ててみようか?」

「へ?」


今度は後ろ髪を鋤きだした紫野さんが、鏡の中から私ににっこり微笑んだ。



「リアルホモが自分のベッドで寛いでる……。みたいな感じ?」


なななな何故それが!


「分かりましたか!?」

「紗凪ちゃんの顔がそんな感じだったから」

『イケメンの』がついてなかったですけど、大体当たりです、紫野さん!


「でもフツーの女の子の考えとは違うよね?」

「…?フツーの女の子って、こういう時どう考えるんですか?」

「『格好いい人が私のベッドに寝てるけど、これって私、誘われてるのかな?』……とかじゃない?」



………誘う?

「……何に誘うんですか?」


疑問をそのまま口に出したら、充さんと紫野さん、二人が同時に吹き出した。

「マジでお前、大丈夫か?」

「慶助くん辺り怪しいね。今日のメイクだけでも紗凪ちゃんは十分可愛かったから」

「紫野さん、充さんの前で私なんかを褒めないで下さい。そんな言葉は充さんに言って、私をハァハァさせ…」「黙れ痴女」


すみません調子に乗りました。


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