空を飛ぶ鳥
貴方の舌が優しくて、呼吸が苦しくなった振りで貴方を受け入れた。

貴方の舌と一緒に酸素も入ってきて、
なんだか少しもったいない気持ちになる。
あの、陶酔した感覚を感じたい。

けれど、
貴方の温かみの気持ちよさには勝てなくて。
口内を余すことなく這う貴方の舌と。
また、激しさを増した熱と。


緩く、優しく、だけではやっぱりあたしは満足できない。

本当に貴方を感じることができるのは、
ぎりぎりで貴方を受け入れているときでしかないと思う。

舌で貴方のそれを夢中で追う。
貴方によって溶けたバターのようにされたそこが貴方でいっぱいで。
下腹部が苦しいほどに貴方で満たされて。
この口で、貴方の名前しか紡げなくなるほどに。
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