あきらめられない夢に
「主任」
こちらには気付かずに出入り口とは少し外れた方向へと行きそうだったので、思わず呼び止めてしまった。
僕の声に気付き、主任は少し驚いたような表情を見せて近付いてきた。
「なんだ、奇遇だな」
「どうしたんですか、こんなところで」
「あのな、この格好でここにいて、俺が仕事しているように見えるか?
俺だって、この舞台を見に来ていたんだよ」
「へえ」
主任とは会社以外で会ったことは一度も無く、作業着ではなく私服姿がとても新鮮だった。
考えてみれば主任だけでなく、僕は会社の人と仕事以外で顔を合わせていないということに気付いた。
「何でそんなに棒読みなんだよ。
お前のほうこそ、何でここにいるんだよ」
「いや、知り合いがいるので」
「そうなのか。
俺も団長とちょっとした知り合いだから、いつも来ているんだよ」
主任の周りを見る限り、どうやら一人で来ているようだった。
こちらには気付かずに出入り口とは少し外れた方向へと行きそうだったので、思わず呼び止めてしまった。
僕の声に気付き、主任は少し驚いたような表情を見せて近付いてきた。
「なんだ、奇遇だな」
「どうしたんですか、こんなところで」
「あのな、この格好でここにいて、俺が仕事しているように見えるか?
俺だって、この舞台を見に来ていたんだよ」
「へえ」
主任とは会社以外で会ったことは一度も無く、作業着ではなく私服姿がとても新鮮だった。
考えてみれば主任だけでなく、僕は会社の人と仕事以外で顔を合わせていないということに気付いた。
「何でそんなに棒読みなんだよ。
お前のほうこそ、何でここにいるんだよ」
「いや、知り合いがいるので」
「そうなのか。
俺も団長とちょっとした知り合いだから、いつも来ているんだよ」
主任の周りを見る限り、どうやら一人で来ているようだった。