あきらめられない夢に
空を眺めて、深く考えずに頭の中にある言葉をそのまま口に出した。
そのためか、敬語を使うということをすっかり忘れてしまった。
無意識だ。
無意識に起こした事故のようなものだったが、結果的にはそれが僕にとって良い方向へと向いたようだ。
「俺も今こうして頑張れるのは、つぐみさんのおかげだから」
意識して敬語を使わずに初めて話す。
妙な緊張感だが、それでも悪い気などさらさらなかった。
しばらくこうしていたかったが、残念ながら僕の携帯電話がそれを邪魔せんと鳴り響いた。
「上越からだ」
こんなときに電話をしてくるなんて、間の悪い奴だ。
まるで、どこからか僕らの様子を見ているかのようで、思わず周りを見渡してしまう。
当たり前だが、どこにもいるはずがなかった。
「あっ、切れた」
大事な用ならばもう一度掛かってくるだろうと思い、携帯電話を仕舞おうとしたところでその手を止めるもう一つの手の温もりを感じた。
その温もりを視線で辿っていく。
そのためか、敬語を使うということをすっかり忘れてしまった。
無意識だ。
無意識に起こした事故のようなものだったが、結果的にはそれが僕にとって良い方向へと向いたようだ。
「俺も今こうして頑張れるのは、つぐみさんのおかげだから」
意識して敬語を使わずに初めて話す。
妙な緊張感だが、それでも悪い気などさらさらなかった。
しばらくこうしていたかったが、残念ながら僕の携帯電話がそれを邪魔せんと鳴り響いた。
「上越からだ」
こんなときに電話をしてくるなんて、間の悪い奴だ。
まるで、どこからか僕らの様子を見ているかのようで、思わず周りを見渡してしまう。
当たり前だが、どこにもいるはずがなかった。
「あっ、切れた」
大事な用ならばもう一度掛かってくるだろうと思い、携帯電話を仕舞おうとしたところでその手を止めるもう一つの手の温もりを感じた。
その温もりを視線で辿っていく。