あきらめられない夢に
昼に来た以前とは違い、夜のショッピングセンターは主婦だけでなく会社帰りのサラリーマンや学校帰りの学生なども入り混じっていた。
昼といっても待ち合わせたのは十一時と時間が時間だっただけにあのときはあまり人が賑わっていなかったが、今日はたくさんの人で賑わっていた。
17時55分
車内で時間を確認し、待ち合わせの時間に遅れていないことに安心する。
すると、助手席をノックする音が聞こえ、それを見て僕は小さく笑いながら助手席を空けた。
「待たせたかしら?」
ワザとらしく言う彼女の姿は、どこか不機嫌なようにも感じた。
「どうかしたんですか?」
こちらもワザとらしく声を掛けた。
ワザとらしくには、ワザとらしく。
咄嗟に僕なりの流儀を作ってみたのだ。
その流儀が更に不機嫌にさせたようで、大きくため息をついてこちらをみてきた。
「もう、何であれから返信してこなかったのよ」
どうやら、不機嫌の原因は昨日のメールのようだった。
僕が静かな時間を手に入れるために電源を切ったあとに、実は彼女から更に一件メールが受信されていたのだ。
しかし、電源を切った僕がそれを知ったのは次の日、つまり今日の朝なのだ。
「いや、その、携帯の電源をもう切っちゃっていて。
気付いたのが今日の朝だったから、もういいかなって・・・」
目を細めてこちらを見つめる彼女のプレッシャーに僕は勝てず、言葉を最後まで口から出すことができなかった。
「はは・・・ご、ごめんなさい」
結局、出てきたのは苦笑いと謝罪の言葉だった。
同時に顔の目の前で両手を合わせて、腕の中に頭を潜らせた。
昼といっても待ち合わせたのは十一時と時間が時間だっただけにあのときはあまり人が賑わっていなかったが、今日はたくさんの人で賑わっていた。
17時55分
車内で時間を確認し、待ち合わせの時間に遅れていないことに安心する。
すると、助手席をノックする音が聞こえ、それを見て僕は小さく笑いながら助手席を空けた。
「待たせたかしら?」
ワザとらしく言う彼女の姿は、どこか不機嫌なようにも感じた。
「どうかしたんですか?」
こちらもワザとらしく声を掛けた。
ワザとらしくには、ワザとらしく。
咄嗟に僕なりの流儀を作ってみたのだ。
その流儀が更に不機嫌にさせたようで、大きくため息をついてこちらをみてきた。
「もう、何であれから返信してこなかったのよ」
どうやら、不機嫌の原因は昨日のメールのようだった。
僕が静かな時間を手に入れるために電源を切ったあとに、実は彼女から更に一件メールが受信されていたのだ。
しかし、電源を切った僕がそれを知ったのは次の日、つまり今日の朝なのだ。
「いや、その、携帯の電源をもう切っちゃっていて。
気付いたのが今日の朝だったから、もういいかなって・・・」
目を細めてこちらを見つめる彼女のプレッシャーに僕は勝てず、言葉を最後まで口から出すことができなかった。
「はは・・・ご、ごめんなさい」
結局、出てきたのは苦笑いと謝罪の言葉だった。
同時に顔の目の前で両手を合わせて、腕の中に頭を潜らせた。