あきらめられない夢に
「俺の連絡先、つぐみさんから上越に聞いたんですね」
以前、上越には聞けなかったレース場での真相を探るべく、そのままの体勢で彼女に質問した。
彼女は驚くことなく、それこそ落ち着いて表情一つ変えることなく口を開いた。
「ごめんね、レース場では何故か咄嗟に嘘ついちゃった。
気を悪くした?」
明る過ぎない落ち着きのある夜景に、伊勢自動車道を走る車の往来が変化を与え続ける。
その変化を眺めながら僕は首を横に振り、それを確認してから彼女は深く息を吸い込んでからゆっくりと話を続けた。
「まくりちゃんのレースを見たあとに自分のことを落ちこぼれと言ったあなたを見て、ここに帰ってきたばかりの頃の私に本当に似ているなって思った。
そんなことを思っていたら、あなたの問いかけに咄嗟にあの言葉を出してしまったの」
「・・・」
「あなたの言うとおり、私から連絡先を教えてほしいってまくりちゃんに頼んだの。
初めてあなたを見たときから、どこか昔の私の雰囲気に似ていると気になっていたから」
そこまで言うと、彼女はもう一度深く息を吸い込んだ。
凄く落ち着くと言っていたこの夜景は、今の彼女にはどういうふうに映っているだろう。
以前、上越には聞けなかったレース場での真相を探るべく、そのままの体勢で彼女に質問した。
彼女は驚くことなく、それこそ落ち着いて表情一つ変えることなく口を開いた。
「ごめんね、レース場では何故か咄嗟に嘘ついちゃった。
気を悪くした?」
明る過ぎない落ち着きのある夜景に、伊勢自動車道を走る車の往来が変化を与え続ける。
その変化を眺めながら僕は首を横に振り、それを確認してから彼女は深く息を吸い込んでからゆっくりと話を続けた。
「まくりちゃんのレースを見たあとに自分のことを落ちこぼれと言ったあなたを見て、ここに帰ってきたばかりの頃の私に本当に似ているなって思った。
そんなことを思っていたら、あなたの問いかけに咄嗟にあの言葉を出してしまったの」
「・・・」
「あなたの言うとおり、私から連絡先を教えてほしいってまくりちゃんに頼んだの。
初めてあなたを見たときから、どこか昔の私の雰囲気に似ていると気になっていたから」
そこまで言うと、彼女はもう一度深く息を吸い込んだ。
凄く落ち着くと言っていたこの夜景は、今の彼女にはどういうふうに映っているだろう。