あきらめられない夢に
その日の晩飯は格別なものだった。
思えば高校を卒業してすぐに上京し、就職も東京だった。
自分でご飯を作る暇もないくらいに忙しくてほとんどが外食かコンビニでの弁当で済ませていたので、仕事をしたあとのご飯がこんなにも美味しいということに今日初めて知った。
まさに腹が一杯という表現が当てはまるくらいに僕は晩飯を食べ、食器を下げてすぐさま二階へと上がった。
初めての仕事で体は疲れていたが気分は高揚したままで、時間が八時前ということもあってか何だかこのまま寝てしまうのが惜しいと思った。
その勢いのままに携帯電話を取った。
「もしもし」
「あっ、つぐみさん」
稽古中だと思ったので着信履歴だけで残しておこうとしたが、その声が聞けて更に僕の気分は高まった。
帰ってきて初めての仕事だった今日のことを話そうと決めていたが、色々とあって何から話そうか迷ってしまう。
「あっ、ちょっと待ってね」
迷っていると彼女の後ろが何やら騒がしくなり、もう一人誰かがいることに気付く。
稽古の休憩中か何かだと思ったが、○○○劇団に知り合いなど誰もいない。
彼女と僕の共通の知り合いは一人しかいない。
ということは今日は稽古が休みということなのだろうか。
思えば高校を卒業してすぐに上京し、就職も東京だった。
自分でご飯を作る暇もないくらいに忙しくてほとんどが外食かコンビニでの弁当で済ませていたので、仕事をしたあとのご飯がこんなにも美味しいということに今日初めて知った。
まさに腹が一杯という表現が当てはまるくらいに僕は晩飯を食べ、食器を下げてすぐさま二階へと上がった。
初めての仕事で体は疲れていたが気分は高揚したままで、時間が八時前ということもあってか何だかこのまま寝てしまうのが惜しいと思った。
その勢いのままに携帯電話を取った。
「もしもし」
「あっ、つぐみさん」
稽古中だと思ったので着信履歴だけで残しておこうとしたが、その声が聞けて更に僕の気分は高まった。
帰ってきて初めての仕事だった今日のことを話そうと決めていたが、色々とあって何から話そうか迷ってしまう。
「あっ、ちょっと待ってね」
迷っていると彼女の後ろが何やら騒がしくなり、もう一人誰かがいることに気付く。
稽古の休憩中か何かだと思ったが、○○○劇団に知り合いなど誰もいない。
彼女と僕の共通の知り合いは一人しかいない。
ということは今日は稽古が休みということなのだろうか。