さよならをください
「ソラタくん、キミジマ先生が課題持ってこいって言ってたわよ」


教室の隅の方で悩んでいると、日直だった生徒が日誌を出し終えて戻ってきた。


「分かった、ありがとう」


時計を確認すると、最後の授業が終わって三十分近くが立っていることに気が付き、ゆっくりと席を立ち教室を後にした。

課題が終わっていないが、これ以上遅くなると先生の機嫌が悪くなりそうで、ゆっくりと向かいながら考える。

仮に分からなくても、先生に面と向かって謝れば、どうにか許してくれるだろう。
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