愛してるよ、何よりも

でも、現実は甘くなかった。


次の日、学校に着くと下駄箱の中に私の上履きがなかった。


「あれ…？昨日確かちゃんと入れたのに…」


持って帰った記憶なんて全くない。


じゃあどこにいったんだろう。ちゃんと入れて帰ったよね、私。


もしかして下駄箱間違えた？そう思って、一度下駄箱の扉を閉めると『川崎』と書いてある。


間違ってない。これ私の下駄箱だ。


じゃあ何で…？何で上履きがないの？


不思議に思いながらも来客用のスリッパを借りて、私は教室に向かった。


廊下を歩いているとすれ違う人からジロジロこちらを見る視線を感じた。


その人たちの方を私が見ると相手からの視線はすぐに逸らされて、ヒソヒソ何かを話す声が聞こえてきた。


何…？私何か変？


ちゃんと制服着てるし、靴下も左右間違えてないし……。


窓に映る自分の姿を確認したけど、どこも可笑しいところはない。


じゃあこの視線は、何…？