愛してるよ、何よりも

それからクラス全員の人に無視されて、机には油性ペンで悪口を書かれた。


体育の時間には体操着がなくなって、音楽の時間にはリコーダーがなくなって、書道の時間には書道セット一式がなくなった。


毎日、何かしら私物がなくなるのは当たり前だった。


休み時間になると聞こえるように悪口を言われて、掃除の時間には皆どこかへ行ってしまい私一人で掃除をした。


下校の時、校庭の脇を歩いていると上からゴミ箱を逆さにされて、頭からゴミを被ったこともあった。


それから、毎日誰か知らに呼び出されて、毎回同じような言葉を言われ続けた。


『麗斗と別れて』

『ブスが調子乗るな』

『お前マジムカつく』


言葉だけならまだ良かった。黙ってい聞いていれば時が過ぎてくれるから。


でもたまに、何も言わない私に腹を立てた人から暴力を振るわれることもあった。


バチンと響く程音を立てて叩かれた時は、口から血が出た。


さすがにあれは痛くて、涙が出そうになった。


でも、どんなに辛いことがあっても、どんなに泣きたいほど痛いことがあっても、私は麗斗と別れようとはしなかった。


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