愛してるよ、何よりも
震える身体を抱きしめて震えを落ち着かせようとしてもなかなか落ち着いてくれない。
私はしばらくその場に座り込んでいた。タイルの床が少し冷たい。
考えても、考えても出ない答えを探しながら、必死で自分を落ち着かせる。
まさか、こんな形で再開するとは夢にも思わなかった。
このまま、ここにいたい。
でも、さすがにこのまま一生ここに居続けるわけにもいかない。
いっそこのまま抜け出したい。
でも、かばんもコートも置いてきたままだ。
どうやってこの場から抜けようか。
悩んだ末に、私は一度席に戻ることにした。
お金を置いてすぐにここから出よう。上手くいけば、あの人と顔を合わせずに済むかもしれない。