愛してるよ、何よりも
本当の地獄が訪れたのは、麗斗と別れた次の日からだった。
昨日、クラスに残っていた数名の人が、私たちのやり取りを見ていたらしく、学校中に私たちが別れたという噂が広まった。
いじめも、嫌がらせも麗斗と付き合っていた時とは、比べ物にならない程酷くなった。
ただ階段を上っていただけで、足を引っかけられて転んで大けがをしそうになったり、ある時は、理科の準備室に呼び出されて、鍵をかけられて閉じ込められたこともあった。
麗斗と別れた今、自分の支えになる存在はいないし、心配性の両親にも相談できない。
毎日繰り返されることに、私は心も身体もボロボロになっていった。
辛くて、苦しくて、誰かに助けてほしくて。
誰か一人でもいいから、私の味方になってほしくて。
でも実際、青春ドラマでよく見かける親友や幼馴染みなんていう存在は、そう都合よくいるものではない。
私は毎日一人だった。
誰にも相談できず、信頼相手もいなくて、全てを一人で受け止めた。
毎日毎日、酷い嫌がらせを受けては心が壊れそうになって、あまりに辛い時は体育館裏のすみで涙を流す日々が続いた。