愛してるよ、何よりも

「あっ、美桜!大丈夫?」



席に戻ると皆から注目を浴びた。私がトイレに立ってから結構な時間が過ぎていたようだ。



「うん…大丈夫!でも、なんだか飲みすぎちゃったみたいだから今日は帰るね」



「えっ、ちょ美桜?」



口早にそういうと、三枚の千円札をテーブルに置きその場を後にした。



この場から一秒でも早く抜け出したかった。


もう、会わないと思ってた。きっと、一生会うことはないと思っていた。




なんで、会っちゃったんだろう…?



せっかく、忘れてたのに……。



また会うなんて思ってもいなかった。あーあ。今日はツイてない日だな。


駅までの道をトボトボ歩いていると



「おい!」



後ろから声がした。

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