愛してるよ、何よりも
巡り合わせ
両親の温かさを改めて実感した週末を終え、私は再びマンションへと戻った。
真冬のせいかまだ夕方だというのに、部屋の中は真っ暗で、少しの間部屋を開けていたからだろうか、ドアを開けるといつもより深々としていて、外より寒さが一段と際立っているように感じた。
実家で夕食は済ませてきたし、あとはお風呂に入って寝るだけ。
でも、まだ寝るには少し早い。
もうちょっとゆっくりしてから、お風呂に入って寝たい。
うーん、でも何をしよう……。
何も思いつかないな……・
一人クッションの上に座って、考えているとふと視界にあるものが飛び込んできた。
「あっ…」
テーブルの上に画面を伏せて置かれたままの、スマートフォン。
結局麗斗から連絡来たのかな…?
まぁ、どっちでもいい。彼と会うことなんてもう二度とないだろうし。
真っ黒な画面を見つめながら、私はスマートフォンに充電器を差し込んだ。
明日は会社だし、今日のうちに充電しとかなきゃ。