愛してるよ、何よりも
堪えていた涙が、じわじわと視界を曇らせていく。
「立てない?」
再び小さく頷く。
「そっか。じゃあ、どうすっかな…」
チラッと麗斗の方に視線を向けると、彼は困ったように何かを考えているようだった。
真冬の夜。しかも大雨。
ずっとこんなところにいたら、麗斗まで風邪を引いてしまうかもしれない。
私は自業自得だ。でも、自分の身勝手な行動のせいで誰かを巻き添えにするなんて絶対に嫌だ。
「あの…」
だから、私は勇気を振り絞って言った。
「ん?」
「帰っていいよ…?」
「……」
「私は大丈夫だから…。放っておいて……」
言い切ったと同時に涙が一粒瞳から零れ落ちた。
絶対彼に涙なんて見られたくなかったのに。
何て惨めなんだろう…。
何て情けないんだろう…。