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故郷をさる悲しみ、二度と戻れない痛みを感じるお話です。
私はこの作品に、この世の「無情」と「無常」を見た気がしました。 うまく生きられないと放り出されてしまう理不尽な世。 古いライトバンではCDも聞けやしない。 それでも、ラジカセをくくりつけてまでロックンロールを鳴らそう。 世間が移り変わっても、社会から弾き出されても、強く生きていくために。 ――勝手ながら、そんなメッセージを受け取りました。 弱さと強さの同居する、味わい深い作品です。 是非、ご一読を。
淡々と語られる 現実の中で『俺』に起こる 無情さの数々。 作中の『俺』は 諦めにも似たような口調で 語りながらも、どこか未来に 希望を見出だそうとしている。 『俺』の希望を作るのは やはり、ロックンロールなのか? いや、もしかすると 『俺』そのものがロックンロールなのか? 何れにしても 『俺』はどうしたって前に進むのだなと 例え、その道が険しくとも ロックンロールが鳴っている限り 進んでゆくのだろう『俺』は。 さて、 そんなロックンロールは 私にも聴こえるだろうか?