ある学校でそれは突然

「間に合ったようね....」

銃を撃ったのは内田美穂だった。


「お前...殺す気か??」

「いいえ。腕をちゃんと狙ったわ。桜子さん?あなた
 ゲームに参加して......うっ....」

「何ですか?そんなこと言ってあなただって
 私を殺す気だったんでしょう....なら私だって自分を守りますわ」

「違う!!私は......私は......水口君.....逃げて....」

美穂は腹部を押さえながら水口に伝えた。

「内田......スマン....」

水口は長い廊下を走っていった。

「行ってしまいましたね。期待してたんですか??篤が私を倒して
 アナタと逃げるということを....」

「そうかも知れないわね...まあ彼が生き延びて良かった
 と言っておこうかな」

「へえ。私にはよく分かりませんね」



「そうね。アナタは人間じゃ無いみたい.....」


座り込んで呟いた美穂の言葉に桜子は真っ青になった。



「人間じゃ...無いですって?!」


「桜子さん?」


「アナタもあいつと一緒じゃない?!許さない....鬼!!鬼いいいいい!!!」


バンッ


「はあ...はあ...私は人間よ....悪魔なんかじゃないんだから.......」


呪文のように唱えながら桜子はまた歩きだした。
< 48 / 73 >

この作品をシェア

pagetop