ある学校でそれは突然


「おい、松井、南…殺してもいいか?」


「…え」


「恩返し…にはならないがもうコイツは駄目だ。精神的にやられてしまっている…だからもう楽にしてやろう…な?」


「…加代子おぉ」


智子が加代子を見つめる。加代子は智子なんて見ていなかった。


「佐々木、戦う?アンタのが不利だけどね…」


佐々木は腹部から流れる血がまだ止まらなかった。
確かに顔色が悪い…


「おい、松井…手榴弾をくれ。」


「…え?はい…」


智子は手榴弾を手渡し真剣な顔で佐々木を見つめた。


佐々木の考えていることが分かった。


「一緒に死のうって?笑っちゃう…馬鹿言わないで…」


「松井、南。もう理科室から出ろ。俺はもう動けない…だから」



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