ある学校でそれは突然

理科室を出る前に…



言わなくちゃ…





「奈美は佐々木が好きだったの!忘れないであげて!さようなら…」


「あぁ。ありがとう…早く…逃げろ」


バンッバンッバンッバンッバンッバンッバンッ………


「当たってないぞ」


カチャカチャ…


「もうっ!!!」


加代子は銃を投げ捨て叫んだ。


「はあ…はあ…俺も…もう終わりか…ハハッ…フハハ…さあ。終わりだ。」


佐々木は手榴弾の栓を抜いた

「ドア…ドア!!」


加代子の目は血走ってもう加代子なんかじゃなかった。


ドアに近づく加代子を佐々木は掴み、投げた


「うっ…お願い…逃してえええええ!!!!!!!!!!」

もう加代子では無かった。目は充血し、発狂していた。


「おい…俺やお前や藤井が生まれかわったらいいと思わねえか?」
佐々木は最後に言った。本物の加代子として死なせてやりたかった。


「………そうね…ええ、そう……次は幸せになりましょ?」



ドオオオオオオオン!!!!!



最後に佐々木が見たのはいつもの優しい顔をした加代子だった…



< 61 / 73 >

この作品をシェア

pagetop