私の彼氏は中国人留学生
「あなたたちはまだ若いから分からないかもしれないわね。
何も今すぐに別れろと言ってるわけじゃないのよ。

ただ私たち親の考えを知ってほしかっただけなの」


「いえ......、おっしゃられたことは理解できます。
ですが正直、突然のことで何て言ったらいいのか......」



もっと他のことを言うべきだったかもしれない。
もっと他に、何か......。

だけど、今の私は、膝の上で握った手に必死に力を入れて、それを言うだけで精一杯だった。


そしてふらふらと暁明の部屋に戻って、何もする気が起きないまま、ベッドに潜り込む。


眠ることもできない、眠れるわけがない。

たださっき言われたことを理解しきれてない部分もあったかもしれないけど、自分の中で整理して、考える。


何か明るいことを考えようとしても、それは無理な話だった。

心の中にあるのは、絶望と悲しみだけ。
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