私の彼氏は中国人留学生
「それで、その加藤さん？だっけ。
どうするの？」


「とりあえず今の時点では結婚は考えられないけど......これからのこともあるし悩み中」


「そっか、でもさ暁明にも一緒に暮らそうって言われたんだよね？」



今日から数週間前、ちょうど私の誕生日の少し前だったかな。

暁明に一緒に暮らそう的なことを言われたのは。


何を思ってそんなことを言い出したのかも分からないし。

だいたい一緒に暮らすなら、私は今の仕事を辞めなくちゃいけない。

それに、同棲してることが暁明の親にバレたら大変なことになるのは目に見えているので、現実的ではないから断ったけど。

恋人じゃないから同棲じゃなくて、同居？
とにかくどっちにしても、暁明の親だけじゃなくて、うちの親にもなんて説明したらいいのか分からない。



「んー言われたけどね、どこまで本気か分からないし断った」


「そう。美月は本当にそれでいいの？
友達って言ってるけど、ほとんど付き合ってるようなものなのに。

一ヶ月に一度は会って、毎日のように電話もしてるんでしょ？」



卒業してから会える回数は少なくなったけど、暁明は連絡だけはマメにしてくれる。

時々付き合ってるんじゃないかって勘違いしそうになるけど、確実に付き合ってはいないんだ。

だって......。
< 211 / 244 >
表紙・目次

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop