私の彼氏は中国人留学生
「......そう、仕方ない子たちね。
あの子が言ってたわ。

私たちの選んだ相手と結婚して幸せになれたとしても、あなたと一緒にいられない人生は価値がない、って。

私にはあの子が何を言ってるのか、まるで理解できないけれど」

　　

暁明がそんなことを？

私が不幸になっても暁明と一緒にいたいと思っているように、暁明も同じようなこと思ってくれてるのかな。


お見合いも断りきれなかったこともあったし、ご両親に強く逆らえなかったりした時もあったのに、はっきり言ってくれたんだ......。

直接は言ってもらえたことないけど、心の中では大切に思ってくれていることが何より嬉しくて。

ただ涙をこらえて、黙ってうなずいた。

そんな私を見て、暁明のお母さんはそろそろ戻るわねと個室を出ていこうとして、ドアの前で振り向く。



「それから、暁明さんのお母様、なんて呼び方はやめてもらえる？
もうあなたの.......、母でもあるんだから」


「......はいっ......、おかあ......さん......」　　



それを聞いた瞬間に、ついに我慢しきれなくなって、涙があふれた。


最後まで厳しい表情は崩さなかったし、まだわだかまりは残っているけれど、それでも結婚式に出席して頂けたんだ。

きっと、複雑な気持ちはあっても、歩み寄ろうとしてくれているんだよね。

暁明のお父さんとお母さんだもん......、きっと......。
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