私の彼氏は中国人留学生
「美月は何ミタイ?」


「うーん......恋愛ものかなぁ」



恋愛ものは洋画のラブコメと、切ないラブストーリーがあった。

上映時間を見ると切ないラブストーリーの方が先に上映されるみたいなので、そちらを見ることに。



「チケット買ってくるネ。
飲み物イル?」


「ウーロン茶お願い」



端の方で暁明を待っていると、ウーロン茶二つとポップコーンを一つ手に持って帰ってきた。



「お金いくらだった?」


「イラナイ」


「えっ、でも......。
......やっぱりお言葉に甘えようかな。
ありがとうね」



飲み物だけならともかくチケット代までは、さすがにそれは悪いからと断ろうとしたけど、こんなところでもめるのも嫌だったし、それと。

暁明が家にきた時のシャワーなどの光熱費は私が負担していることを思い出した。


光熱費とか微々たるものだろうに、せこすぎるような気もするけど、一人暮らしだもん、なるべく節約したい。

暁明は寮だけど、私はアパートだから使った分だけ払わなくちゃいけない。

払ってくれるっていうんだから、デート代は暁明にお願いしよう。


せこい女でごめんね、暁明。
でも暁明の面子も守れるし一石二鳥だよね、と自分を納得させた。

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