私の彼氏は中国人留学生
「美月は、ハト、キライ?
オイシイヨ」


「嫌い......って、へ?
美味しい、ってまさか食べる気なの?」


「ナンデ、タベナイ?
美味しそな食材、イッパイ歩いてる。
持ち帰りタイデス」



まさか食べる気だったとは......。
暁明さん、相変わらずななめ上の方にいってます。


ベンチから立ち上がり、ハトを持った暁明と距離をとる。



「しょ、食材!?
ハトは、食べないよ......。
勝手に人のもの持ち帰ったらダメだって言ったでしょ?」


「ハトはダレノモノ?ダレかの持ち物デスカ?」


「そう言われると......国のもの?
あっ、でも野鳥保護とかでダメだったんじゃないかな、確か」



野鳥保護とかそんな法律があったはずだけど、自分でもよく分からなかった。

だって、うわーハト歩いてる、美味しそー持ち帰って食べよ、とか考えたことない。


昔小学生の頃に、つくしや野草を摘んで持ち帰って、お母さんに料理してもらった記憶がある。

ハトの場合はどうなんだろう。
野草とは違うよね。
野良鳩......?


食べようと考えたこともないし、昨日うちの夕ごはんハトだったんだぁ、って友達もいなかった。

......いたら怖い。

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