私の彼氏は中国人留学生
夜の暗さと同じようにふさぎこんだ気持ちで歩く。


どうしても暁明の声が聞きたくなって、電話してみることにした。

まだ夜の九時を過ぎたばかりだし、起きてるよね。


バイト中かもしれないと思ったけど、電話するとワンコールで出てくれた。



「ドウシタ?
今日はサークルの飲み会ジャナカッタ?」


「もう終わったの。
あのね......、今から会えない?」


「イマカラ......?」


「やっぱりいい、突然ごめん。
冗談だから忘れて。じゃあね?」



電話から暁明じゃない声が聞こえてきて、やっぱりいいと電話を切ろうとする。

ルームメイトか、友達が遊びにきてるのか分からないけど、暁明は暁明の生活がある。

私にばっかり構っていられないよね。



「マッテ!イマドコ?家?」


「今はコンビニ出て、もうすぐ大学だけど......」


「スグにいくカラ、大学の正門前でマッテテ」



断る暇もなく電話を切られて言われた通りの場所で待ってたら、本当にすぐにきてくれた。

たぶん五分もかかってない。
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