大好きな君


「みーなとっ」

「さくらじゃん」

「来ちゃった」

「え?ああ、七瀬くんの?」

「ホントさーいつもは空気しか無かったのにあそこに湊以外やっぱ来てほしくないや」

「まあ、確かにいつも誰もいない立地だしねー」

「だから湊んとこ来ちゃったんだ」

「・・・うん、ありがと」

「え、何で急に?え?」

「いつもあたしが行ってばっかでちょっとくやしかったし」

「・・・ごめん、なんか」

「まあ、さくらが私のこと好きってのは知ってるからさ、良いよ」

「‥‥‥良かったーっ」


ホントに友達いないから
湊がいないとやだし、良かったーっ




「静かにしてくれないかな」





あの、よく通るガラス玉みたいに透き通る七瀬碧の声が
冷たく、突き通る氷の槍みたいな声で人を拒否するような悲しい声が
悲しい哀しい、涙がでそうな声で


私を貫いた



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