その一枚が二人を出会わせ、永久に愛を誓う
あれから4年
高校最後の文化祭の日、あの夕日に染まった部室で僕は涼子と付き合い始めた。



あれから4年が経ち、僕たちは大学4年生で卒業というものを意識し始めている。

好きだった写真は大学に入学しても相変わらずサークルに入って撮り続け、たまに小さい賞を取るというところも高校生のときと変わらない。

変わらないといえば、涼子以外の女性とはやはり苦手のままだった。



一方で涼子はあれから本格的に演劇と向かい合い、有名な指導者がいるという僕とは別の大学に進学をする。

彼女はどんな役でもこなし、高校時代が嘘のように積極的に大役にも挑戦するようになり、どんどん前へと進もうとしてるようだった。

早々に全国でもトップクラスの人気を誇る劇団へ、彼女は卒業後に入団することを決めている。



彼女はあれから変わった。



それなのに僕はあのときだけで、結局は何も変わっていなかった。
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