金魚すくい
だけどここで反論してくるのは決まって……。
「はぁー? 金魚すくいなんてガキのやるもんだぞ!」
雄馬だ。
自分だって子供のクセに、さ。
いいもん、いいもーん。
「ふーんだ。優、一緒にやろうよ」
「うん、そうしよう。雄馬なんてほっといて行こうか」
優は私の腕を引っ張って、ねじりはちまきのおっちゃんがいる出店へと向かった。
すると、
「あっ、てめ。待てよ!」
決まって雄馬は、ふてくされながらも後からやって来るんだ。
少し怒りながら……。
「ほら、雄馬もやろうよ」
雄馬はまだどうするか決めかねた様子で、そばまでやって来た。