私、恋愛初心者なんですが。


そして白い木目のドアを恭子が開き2人で中へ入るとカランコロンッとベルが鳴り

奥からコック帽をかぶった優しそうなおじさんが出てきた

「いらっしゃい、璃子ちゃん…だよね?」

とコック帽を取りながら璃子の目の前に立つ


“えっはい、そうです”と告げると
恭子が隣から早口で説明する

「はい!自己紹介ね。
こちら前に話した友達の璃子、でこっちが私のお父さんでこの店の店長ねっ!

今日から璃子には接客をお願いするからね?」


何が何だかわからないが恭子が焦っているので
とりあえず頷くと恭子はニコニコしているお父さんの背中を押し、

「3丁目の中山さんと7丁目の工藤さん、
ホールの予約入ってるから急いでっ!!」

と言うとお父さんは焦ってコック帽をかぶり直し奥へ戻っていった


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