私、恋愛初心者なんですが。




「……で、榊さんにプロポーズされたけど
どうしても三浦くんの事が頭を過る……と?」

「……はい」

「馬鹿。」

「……はい」

「しかも、
こんな事は自分で決めることなのよ?」

「……はい」

「……だから今から私が言うことは
独り言だと思って聞いてて」

「……」

「璃子はさ、
榊さんの事が好きで付き合っているのよね?
……本気で好きなのよね?」

「……うん」

「でもさぁ、本気で好きがぐらつくって

……本当はその片方が一番強い璃子の気持ちなんじゃない?
簡単に揺らいじゃうくらいなんだから……
それに気付かない振りして璃子はここまできちゃったのよ。

あとは、璃子が1人で考える時間。
悩んで悩んで、悩みぬけば答えは意外に
簡単に出てくるものよ。


まぁ……
個人的にはやっぱり榊さん推しだけど。

……以上っ!私の独り言。
今日は帰るから、じゃあねっ?」


と最後に璃子の頭を小突いて
恭子はノムの待つ家へ帰っていった



< 314 / 337 >

この作品をシェア

pagetop